大瀧おほたき)” の例文
新字:大滝
原口はらぐちたき、いはれあり、さんぬる八日やうか大雨たいう暗夜あんや、十ぎて春鴻子しゆんこうしきたる、くるまよりづるに、かほいろいたましくひたりて、みちなる大瀧おほたきおそろしかりきと。
逗子だより (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
やがて、かははゞぱいに、森々しん/\淙々そう/\として、かへつて、またおともなくつる銚子口てうしぐち大瀧おほたきうへわたつたときは、くももまたれて、紫陽花あぢさゐかげそらに、釣舟草つりぶねさうに、ゆら/\と乗心地のりこゝちゆめかとおもふ。
十和田湖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
いえたれでもまをしますもりから三ばかり傍道わきみちはいりましたところ大瀧おほたきがあるのでございます、れは/\日本一にツぽんいちださうですがみちけはしうござんすので、十にん一人ひとりまゐつたものはございません。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)