傾斜けいしや)” の例文
同じ日に、私は動詞 Etreエートル の一番はじめの二つの時制テンスを習ひ、第一番の小屋(ちなみに、その壁は、傾斜けいしやの點ではピサの斜塔をしのいでゐた。)
それには遠方えんぽうよりつち次第しだいにつんで傾斜けいしやした坂道さかみちきづげ、それへいしげてこれをたておとて、それからそのうへ横石よこいしせたもので
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
うめはもと/\土地とちかわいた日當ひあたりのよいところにてきし、陰地かげちには、ふさはないですから、梅林うめばやしつくるには、なるべく南向みなみむきで土地とち傾斜けいしやしたところがよいのです。
森林と樹木と動物 (旧字旧仮名) / 本多静六(著)
あるひ饅頭形まんじゆうがたとでもづくべきであらうか。山側さんそく傾斜けいしやわづか六度ろくど乃至ないし八度はちどぎない。
火山の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
人車じんしや徐々じよ/\として小田原をだはらまちはなれた。ぼくまどからくびしてる。たちまちラツパをいさましくてゝくるま傾斜けいしやぶやうにすべる。そら名殘なごりなくれた。海風かいふうよこさまにまどきつける。
湯ヶ原より (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
輝く草の傾斜けいしやころがりまはる。何たる壮観さうくわん
畑の祭 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
それで大地震だいぢしん出會であつて容易よういいくらかの傾斜けいしやをなしても、それがためにくさびはじめてしてることになり、其位置そのいちおい構造物こうぞうぶつ一層いつそうかたむかんとするのに頑強がんきよう抵抗ていこうするにあるのである。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
また家屋かおくすこばかりの傾斜けいしやは、其耐震價値そのたいしんかちきづつけてゐない場合ばあひおほい。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
さういふ建築物けんちくぶつには近寄ちかよらぬをよしとしても、普通ふつう木造家屋もくぞうかおくとく平屋建ひらやだてにあつては、屋根瓦やねがはら土壁つちかべおとし、あるひすこばかりの傾斜けいしやをなしても、餘震よしんたいしては安全あんぜん見做みなして差支さしつかへないものとみとめる。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)