けん)” の例文
かえったら、どうしたんだか、きいてみようか。」と、けんちゃんがこたえました。こうして、二人ふたり秀吉ひできちうえ同情どうじょうしたのでした。
さか立ち小僧さん (新字新仮名) / 小川未明(著)
庄太郎が女にさらわれてから七日目の晩にふらりと帰って来て、急に熱が出てどっと、床にいていると云ってけんさんが知らせに来た。
夢十夜 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
三木さんといいまして、隆夫と仲よしのけんさんのお家なんです。相手のお嬢さんというのが、健さんの姉さんで名津子なつこさんという方です。
霊魂第十号の秘密 (新字新仮名) / 海野十三(著)
……謙信いま、求めずして、妻女山の地に在り、しかも一日の寿、なお天日に恵まれ、かくの如くけん。楽しむべきではないか。祝わずしてどうしよう
上杉謙信 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
私が這入って行きますと、呉服屋のけんさんが、唯一人座っていられました。私は、お母さんと、健さんに
おう」は普通ふつう乞食こつじきひとしく、かげもなき貧民ひんみんなり。頭髮とうはつ婦人をんなのごとくながびたるをむすばず、かたよりれてかゝといたる。跣足せんそくにて行歩かうほはなはけんなり。容顏ようがん隱險いんけんび、みゝさとく、するどし。
蛇くひ (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
けんちゃん! かえるがいるよ。」
(新字新仮名) / 林芙美子(著)
けんなれ、とそれよ一言。
おもひで (新字旧仮名) / 末吉安持(著)
けんはすやすやと
晶子詩篇全集 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
けんちゃんも、とくちゃんも、みんなたから……。」と、まさちゃんは、うたがわれるのが、不平ふへいでたまらなかったのです。
ペスをさがしに (新字新仮名) / 小川未明(著)
治明博士の予想した如く、一週間後に名津子はすっかり元気になり、それまでのあやしき態度も消え、元の名津子に戻った。そして隆夫やけん二宮にのみや四方よつかたの交際ももとに復した。
霊魂第十号の秘密 (新字新仮名) / 海野十三(著)
敵ながらその人しと聞くと何か大きなうつろを抱かせられたのである。仲達もまさにその一人だったが、老来いよいよけんなるその五体に多年の目的を思い起すや、勃然ぼつぜんと剣を叩いて
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「まあ、そんなによくえるの。」と、みつさんが、おどろきました。すると、そばにっていたけんちゃんまでが
さか立ち小僧さん (新字新仮名) / 小川未明(著)
夏休みになる日を、指折りかぞえて待っている山木けんと河合二郎だった。
火星探険 (新字新仮名) / 海野十三(著)
けんちゃんは、ににぎっていた、ボールを地上ちじょうとし、たけちゃんは、しばらくだまって、うなずいていました。
さか立ち小僧さん (新字新仮名) / 小川未明(著)
んだとも、けんちゃんも、とくちゃんも、んだけれど、ペスは、かんでいってしまったよ。」
ペスをさがしに (新字新仮名) / 小川未明(著)