“麈尾(しゆび)” の例文
朱柄(しゆえ)の麈尾(しゆび)をふりふり、裸の男にたからうとする虻(あぶ)や蠅を追つてゐたが、流石(さすが)に少しくたびれたと見えて、今では、例の素焼(すやき)の瓶の側へ来て、七面鳥のやうな恰好をしながら
酒虫 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
黄色い法衣(ころも)を着て、その肩に、縮れた髪の伸びたのを、うるささうに垂らしてゐる。それが、朱柄の麈尾(しゆび)を持つたまゝ、のつそり室(へや)のまん中に立つた。挨拶もしなければ、口もきかない。
酒虫 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)