魚市うおいち)” の例文
奥に松山を控えているだけこの港の繁盛はんじょうは格別で、分けても朝は魚市うおいちが立つので魚市場の近傍の雑踏は非常なものであった。
忘れえぬ人々 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
さア江戸橋魚市うおいち込合こみあい真最中まっさいちゅう、まして物見高いのは江戸の習い、引廻しの見物山の如き中にかみしも着けたる立派な侍が、馬の轡に左手ゆんでを掛け、刀のつか右手めてを掛けて
後の業平文治 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)