新字:鬼灯提灯
欄干一つへだてた露台の向うには、広い庭園を埋めた針葉樹が、ひつそりと枝を交し合つて、そのこずゑに点々と鬼灯提燈ほほづきぢやうちんの火をかしてゐた。
舞踏会 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)