駄々子だだっこ)” の例文
わしは駄々子だだっこの奥さんに、ほとほと困じ果て、川村を呼んで相談すると、彼も、余りに狭い女心を、おかし相に笑ったが
白髪鬼 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
とたちまち声を上げて泣いたが、河童はすぐに泣くものか、知らず、駄々子だだっこがものねだりするさまであった。
貝の穴に河童の居る事 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
だが疑い深い私は、この彼のまことしやかな、さも優しげな弁解を、容易に信じようとはしなかった。恥しいことだけれど、私は諸戸の腕の中で、まるで駄々子だだっこの様に振舞った。
孤島の鬼 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)