食物もの)” の例文
「意外にみな元気だな。山上にもやっと木の芽や草がえてきたし、もう病人に与える青い食物ものにも事欠くまい」
私本太平記:07 千早帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
茶をついでやったり、お重箱じゅう食物ものを出して与えたりしましたが、お粂がもてなせばもてなしてやる程、次郎はもじもじして、いつもの野趣の風がない。
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「うっかりして、昼の食物ものをおそくいたした。さだめし空腹になったであろう」
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)