顧盻ふりむ)” の例文
余り意外だったので、きつねつままれたような心地がしてしばらく離れて立って見ていると、紅葉はっと顧盻ふりむいて気が付いたと見えてニッと微笑した。
俺の方では一度取損とりそくなつたは二度と顧盻ふりむかんもんだ。イヤハヤ犬にだもかずといふべしだ。
犬物語 (新字旧仮名) / 内田魯庵(著)