須彌壇しゆみだん)” の例文
新字:須弥壇
「さア、まるで上手な手品を見せられてるやうで、私にも見當はつきませんが、あの須彌壇しゆみだんに仕掛けが無ければ——」
銭形平次捕物控:274 贋金 (旧字旧仮名) / 野村胡堂(著)
平次はその夜のうちに、春徳寺の須彌壇しゆみだんの下から、三つの千兩箱を取出して、寺社奉行の役人に引渡しました。
銭形平次捕物控:239 群盗 (旧字旧仮名) / 野村胡堂(著)
「本堂の須彌壇しゆみだんの上に置き、一同は引下がりました、——戌刻半いつゝはん(九時)時分であつたと思ひます」
銭形平次捕物控:274 贋金 (旧字旧仮名) / 野村胡堂(著)
庫裡くりの八疊の床の間には、濡れた千兩箱を三つ置いて、少し汚點しみになつた跡が今でも判りますが、押入にも、納戸にも、床下にも、天井裏にも、須彌壇しゆみだんの下にも、位牌堂ゐはいだうにも、へつゝひの下にも