離縁)” の例文
くわつと急き込みながら『なるほど今は女房じやない。離縁さつたのは覚えてゐる。が己れが離縁らないその内から、密通くつついてゐた男があらふ』
したゆく水 (新字旧仮名) / 清水紫琴(著)
離縁られた人か、死ぬ人か
東京景物詩及其他 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
さうでなけりやあ、己れだつて、離縁つた女房に、姦通まおとこ呼ばはりするもんけい。己れから暇を取つたのも、そこらからの寸尺さしがねと、遅幕ながら、気が注くからにやあ、どうでも捨ててはおかれない。
したゆく水 (新字旧仮名) / 清水紫琴(著)