“雉六”の読み方と例文
読み方割合
きじろく100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そういう妾もその昔はマドリド司僧にお仕え申した雉六きじろくの妻お霜という者、互いに素姓の解かった上は、お世話も出来ずされもしますまい。
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
家来の雉六きじろくは冠者を背負って、難を遁がれて逃亡したが、その後九州西国の方へ渡り、養育をしているうちに、冠者は次第に成長し、紅毛人とも親しくなり、吉利支丹キリシタンの秘法を修得し
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
良人おっと雉六きじろくは男のお子様——その時三歳のお兄様の御嶽丸みたけまる様を背中に負って、この私とは別れ別れに、どこともなく落ちて行きましたが、その後一度の音沙汰もないのは途中で討手に捕まったのか
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)