雀萱すずめがや)” の例文
台石の隙間から雀萱すずめがやがもえだしてやさしく風に揺れ、崩れ残った煉瓦のチムニーや円柱はよろめくような長い影をひき、零落の気品にみちた、えもいわれぬ朝景色だった。
だいこん (新字新仮名) / 久生十蘭(著)