門脇もんわき)” の例文
同じ一つの表口の門脇もんわきにも、標札が出してない。いくたりの人がゐるのか知らないが、おとなしい靜かな人たちである事だけは事實である。
女の子 (旧字旧仮名) / 鈴木三重吉(著)
寺の在る処はもとは淋しい町端まちはずれで、門前の芋畠を吹く風も悲しい程だったが、今は可なりの町並になって居て、昔やすんだ事のある門脇もんわきの掛茶屋は影も形も無くなり
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
門脇もんわきまで走り出て、なお、礼を繰り返したり、下へもおかない待遇だった。
新書太閤記:01 第一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)