長老ルバック)” の例文
彼が躊躇ちゅうちょするのを見た長老ルバックの従者が、怒って棒切を投げつけ、彼の左の目を傷けた。むを得ず、彼は鱶の泳いでいる水の中に跳び込んだ。
南島譚:01 幸福 (新字新仮名) / 中島敦(著)
の夢の中で、哀れな下僕は何時いつの間にか長老ルバックになっていた。彼の坐っているのは母屋の中央、家長のいるべき正座である。人々は皆唯々いいとして彼の言葉に従う。
南島譚:01 幸福 (新字新仮名) / 中島敦(著)
此の大権力者の下僕たる・哀れな醜い独り者は、身分が卑しいので、直接の主人たる此の第一長老ルバックもとより、第二第三第四ルバックの前を通る時でも、立って歩くことは許されなかった。
南島譚:01 幸福 (新字新仮名) / 中島敦(著)