鉄之丞てつのじょう)” の例文
旧字:鐵之丞
親戚しんせきの小林鉄之丞てつのじょうが訪ねて来た。だらだら坂で、汗をかいたとみえ、少し息をって
松のや露八 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そのほかには鉄之丞てつのじょう弥五郎やごろうという二人の若党と、かの権次、権六という二人の奴と門番の与次兵衛よじべえと、上下あわせて七人の男世帯で、鬼のような若党や奴どもが寄り集って三度の飯も炊く
番町皿屋敷 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
露八の叔父の小林鉄之丞てつのじょうは、病死したというし、露八には貞淑であったのに露八はつれなくばかりしていた嫁の照子も、実家の石川家へもどったまま、その後は、居所すらも知る人はないとのこと。
松のや露八 (新字新仮名) / 吉川英治(著)