金采きんさい)” の例文
貝を用うべきところであるが、貝の音も松明たいまついましめてあるものらしく、浅野弥兵衛が、秀吉から金采きんさいを受けて、秀吉に代ってそれを一颯いっさつ、二颯、三颯——打ち振った。
新書太閤記:08 第八分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
兄弟は、柵の出入口を取って、人数を押しつめ、ひそかに山上の金采きんさいを見まもっていた。
新書太閤記:05 第五分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
本陣のあたりで、さっと、金采きんさいが風を切ると、各所の鉄砲組の部将すべてが
新書太閤記:05 第五分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
近々と、城門の際まで寄ると、彼は腰の金采きんさいを抜いて、城兵へ振り示した。
新書太閤記:09 第九分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)