采女町うねめちょう)” の例文
五、六日つと、京橋采女町うねめちょうの松尾儀助氏から、幾日何時、拙宅にて夕餐ゆうさんを差し上げたく御枉駕ごおうが云々という立派な招待状が参りました。
医者は滝本直道といい、京橋采女町うねめちょうで開業してい、そこから毎日かよって来るそうであった。
さぶ (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
家は学校から間近の采女町うねめちょうにあった。医家で、その当時は随分と門戸を張って繁昌していた。薬局に使っている部屋も広く、若い人たちが大勢立ち働いて、調剤に忙がしい。
家は三代続いた袋物商で、采女町うねめちょうの「田村」といえば一流の店でとおっていた。
寒橋 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)