“采女柳”の読み方と例文
読み方割合
うねめやなぎ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
『愚僧の申す事が疑わしければ、あの采女柳うねめやなぎの前にある高札こうさつを読まれたがよろしゅうござろう。』と、見下みくだすように答えました。
(新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
これは毎朝川魚をいちへ売りに出ます老爺おやじで、その日もまだうす暗いのに猿沢の池へかかりますと、あの采女柳うねめやなぎ枝垂しだれたあたり、建札のあるつつみの下に漫々と湛えた夜明け前の水が
(新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
大鼻の蔵人得業の恵印法師えいんほうしが、ある夜の事、弟子もつれずにただ一人そっと猿沢さるさわの池のほとりへ参りまして、あの采女柳うねめやなぎの前のつつみへ、『三月三日この池より竜昇らんずるなり』と筆太に書いた建札を
(新字新仮名) / 芥川竜之介(著)