遽然きょぜん)” の例文
さて、旬日ののち、嚢中のうちゅうわずかに五十フランを余すとき、悩みに満ちた浅い眠りを続けているコン吉を遽然きょぜんと揺り起すものあり。
遽然きょぜんとして彼の平静の心を奪ったところに、物がある、動く物がある。
大菩薩峠:40 山科の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)