遊行女婦ゆうこうじょふ)” の例文
遊行女婦ゆうこうじょふだからいつでも田舎わたらいをしているのに、すこしでも不審は無かったのである。それを何とやらん約束がちがうように、思わせ始めたのは近代の遊里文学の力であろう。
木綿以前の事 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
遊女の事を「遊行女婦ゆうこうじょふ」と書いて、それを「うかれめ」と読ましております。
熊野くまのを振り出しに伊勢や熱田あつたのあたりへ移って来て、やがて第二の勢力にその地位を譲って、消えてなくなってしまった比丘尼衆びくにしゅうを始めとし、かつてこの国土に弥蔓びまんした遊行女婦ゆうこうじょふの名は数多い。
木綿以前の事 (新字新仮名) / 柳田国男(著)