通新町とおりしんまち)” の例文
貧民窟といわれた通新町とおりしんまちを過ぎ、吉原堤よしわらづつみにかかりますと、土手際に索麺屋そうめんやがあって、一面に掛け連ねた索麺が布晒ぬのざらしのように風になびいているのを珍しく思いました。
鴎外の思い出 (新字新仮名) / 小金井喜美子(著)
下谷通新町とおりしんまちの長助という若い大工が例の景品をせしめる料簡りょうけんで、勇気を振るって木戸をはいって、獄門首のさらされている藪のきわや、骸骨の踊っている木の下や、三途さんずの川や血の池や