赤糸毛あかいとげ)” の例文
青糸毛あおいとげだの、赤糸毛あかいとげだの、あるいはまた栴檀庇せんだんびさしだのの数寄すきを凝らした牛車ぎっしゃが、のっしりとあたりの人波を抑えて、屋形やかたに打った金銀の金具かなぐを折からうららかな春の日ざしに
(新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
すると四条坊門しじょうぼうもんつじを、南へやる赤糸毛あかいとげ女車おんなぐるまが、静かに太郎の行く手を通りすぎる。
偸盗 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)