貧乏世帯びんぼうじょたい)” の例文
旧字:貧乏世帶
母「茶はないがお湯でも上げて、なんぞ菓子でも上げてえもんだが、貧乏世帯びんぼうじょたいだから仕方がない、どうか又四五日内におでなすって下さい」
ところが恥をお話し申さなければお解りになりません、私が嫁に参って第一に驚きましたのは書生上りの貧乏世帯びんぼうじょたいです。
食道楽:冬の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
意気地の無い亭主に連添つれそうお蔭で、彼の妻は女中無しの貧乏世帯びんぼうじょたいは可なり持馴れた。自然が好きな彼女には、田園生活必しも苦痛ばかりではなかった。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
さなきだに私の目から見ると物足りない貧乏世帯びんぼうじょたいがいよいよ物足りなくなって私は始めて辛いという感じが起りました。
食道楽:冬の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
みね「萩原様は萩原様の働きがあってなさる事だが、おまえはこんな貧乏世帯びんぼうじょたいを張っていながら、そんな浮気をして済むかえ、それじゃアお前が其のお附の女中とくッついたんだろう」