處女作しよぢよさく)” の例文
新字:処女作
あれほど希望に全身を刺戟しげきされてゐた處女作しよぢよさくはとうとう一枚も書き上らないままに、苫小牧とまこまい滯在たいざいの一月ほどは空しく過ぎてしまつた。
処女作の思い出 (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
それは處女作しよぢよさくふにもはづかしいやうな小さな作品ではあつたが、二十日近くのひた向きな苦心努力にすつかり疲れきつてゐた私は、その刹那せつな
処女作の思い出 (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
そして、そこへ近づくその刻一刻には處女作しよぢよさくを書き上げ得られなかつた寂しさ悲しさも、すつかり忘れてゐたのであつた。
処女作の思い出 (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)