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蘖
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ひこばえ
ふりがな文庫
“
蘖
(
ひこばえ
)” の例文
なよなよと萌え出した優雅な
蘖
(
ひこばえ
)
の葉は、微かな微かな空気の流動と自分の鼓動とのしおらしい合奏につれて、目にもとまらぬ舞を舞う。
地は饒なり
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
大木、
蘖
(
ひこばえ
)
、
灌木
(
かんぼく
)
、深く交差した枝、高い草、皆陰惨な存在を保っている。荒々しい群れはそこに、目に見えざるものが突然姿を現わすのを見る。
レ・ミゼラブル:07 第四部 叙情詩と叙事詩 プリューメ街の恋歌とサン・ドゥニ街の戦歌
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
横倒しに倒れた大きな直い幹から直角に伸び出でた枝とも
蘖
(
ひこばえ
)
ともつかぬ二三本がそれぞれ一抱え以上の大きな木となって並び立っているのもある。
みなかみ紀行
(新字新仮名)
/
若山牧水
(著)
蘖
(
ひこばえ
)
のたぐひて行かむ人なしにひとり越ゆれば惱ましき坂
長塚節歌集:1 上
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
そこにある思想の本質では明治二十年以前にあった婦人の新しい社会生活への動きが幹で截られたあとに生えた
蘖
(
ひこばえ
)
にすぎず、しかも
蘖
(
ひこばえ
)
たる自身の本質について作者は全く無自覚であったということは
婦人と文学
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
“蘖”の解説
蘖(ひこばえ、ベーサルシュート、en: Basal shoot)とは、樹木の切り株や根元から生えてくる若芽のこと。
太い幹に対して、孫(ひこ)に見立てて「ひこばえ(孫生え)」という。春から夏にかけて多く見られるが、俳句では春の季語となっている。なお、樹木ではないが、刈り取った稲の株から生える、稲の蘖に相当する芽を穭と呼ぶ。
(出典:Wikipedia)
蘖
漢検1級
部首:⾋
20画
“蘖”を含む語句
分蘖
黄蘖
黄蘖染