藍染あいそめ)” の例文
千駄木の坂下から藍染あいそめ川を渡って、笠森稲荷を横に見ながら、新幡随院のあたりへ来かかると、ここらも寺の多いところで、町屋まちやは門前町に過ぎなかった。
半七捕物帳:58 菊人形の昔 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
降りしきったのが小留おやみをした、春の雪だから、それほどの気色でも、れるとはやい。西空の根津一帯、藍染あいそめ川の上あたり、一筋の藍を引いた。池の水はまだ暗い。
薄紅梅 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)