蒼白あをざ)” の例文
さつぱりした旦那様! あなたのお顔はまるで黒海のやうに蒼白あをざめてしまひ、あなたの心臓はぴつたり止まつてしまひましたわ! まあ
その色のさきにも劣らず蒼白あをざめたるのみならで、下唇の何にきずつきてや、すこしく血の流れたるに、彼はいたく驚きて
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
蒼白あをざめた鏡は悲哀かなしみへやを見つめて
太陽の子 (旧字旧仮名) / 福士幸次郎(著)
魔法使は白布のやうに蒼白あをざめた。そして我にもなくけたたましい声をあげて絶叫すると同時に、彼は壺をはたきおとした……。と、すべてが消え失せてしまつた。