菩薩蛮ぼさつばん)” の例文
また宣宗が菩薩蛮ぼさつばんの詞を愛するので、綯が填詞てんししてたてまつった。実は温に代作させて口止をして置いたのである。然るに温は酔ってその事を人に漏した。
魚玄機 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
菩薩蛮ぼさつばん行はれて安禄山あんろくざんの乱の起つた昔話や、泣面化粧なきつらげしやうが行はれて国の運の傾いた類を、支那史上から取出して談ずるまでも無い事だし、又「まひらくつのくれつれ……」の童謡が行はれて
震は亨る (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)