荻野山中おぎのやまなか)” の例文
さてまた一方には、相州荻野山中おぎのやまなかの陣屋を焼討して、そこに蓄えられた武器と、軍用金を奪い取るは、朝飯前だと豪語する者もある。
大菩薩峠:23 他生の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
「いや、そうではあるまい、貴様は南条なにがしの手引をして、荻野山中おぎのやまなかの大久保長門守の城下へ入り込んだのだろう」
大菩薩峠:21 無明の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
多分、厚木へ一晩泊り、荻野山中おぎのやまなかへ南条を送りつけて一晩泊ったのであろうと思われるがんりきの百蔵は、前と同じ道を逆に八王子方面へ向けて帰り道です。
大菩薩峠:20 禹門三級の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
荻野山中おぎのやまなかを騒がしたのも、必定ひつじょうかれらの所業、いつ、何をしでかすかわからない、それを十分ににらんでいながら、譲が自ら手を下して彼等を捕えようともせず
大菩薩峠:26 めいろの巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
この小田原の出城でじろの一つで、荻野山中おぎのやまなかの陣屋を焼討ちした悪者が、この城下へまぎれ込んだものだから、それをつかまえるためにあの騒ぎだと聞いて、おやおや、それは少し当てがはずれたかな
大菩薩峠:26 めいろの巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
「そうか。そうして荻野山中おぎのやまなかはどの辺に当るんだ」
大菩薩峠:20 禹門三級の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)