むつ)” の例文
たいな笑ひ方だな。」と広海氏は少しむつとした。「二百七十円と言つたが、そんなに可笑をかしいんですか。」
その発見によると、成金は馬よりかたつた二本あしが少いだけの事なので、馬はむつとして上西氏を鞍から揺り落した。
女房は鵬斎の単物と一緒に、自分の櫛も、笄も、貞操も、投げ捨てられたやうにむつとなつて口を尖らした。
茶話:12 初出未詳 (新字旧仮名) / 薄田泣菫(著)
その男がひどく恐縮すると、長次郎氏はむつとした調子で