艙口ハツチ)” の例文
何にも事情を知らない私たちは、艙口ハツチを上りながら、互に「どうしたのだらう」と云ひ交はしました。
(新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
埠頭には大きたクレインが三臺も四臺も運び出され、大勢のベレ帽をかぶつた人足どもが、毎日朝早くから日の暮まで、艙口ハツチの底から荷物を吊し揚げて倉庫の中へ運んでゐた。
大戦脱出記 (旧字旧仮名) / 野上豊一郎(著)