能力はたらき)” の例文
『ハ?』と、安藤は目を怖々おづおづさして東川を見た。意気地なしの、能力はたらきの無い其顔には、あり/\と当惑の色が現れてゐる。
足跡 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
これがなかなか難しい心の能力はたらきです。一口に言うと、物の本性を見破る心の働きです。何か譬え話で説明致しましょう。
仏教人生読本 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
それは痔の気も知らねば、蚤の煩わしさも知らず、また大して頭の能力はたらきもないといった、誠に仕合しあわせな人々だけが享受する、あの実に素晴らしい眠りであった。