肚饑ひだる)” の例文
日さへはや暮れなんとするに、宿るべき木陰だになければ、有繋さすがに心細きままに、ひたすら路を急げども。今日は朝より、一滴の水も飲まず、一塊の食もくらはねば、肚饑ひだるきこといはんかたなく。
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)