習志野ならしの)” の例文
銀子は千葉や習志野ならしのへ行軍に行く兵隊をしばしば見たが、彼らは高らかに「雪の進軍」や「ここはお国を何百里」をうたって足並みをそろえていた。
縮図 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
僕は来週の月曜日から習志野ならしののほうに演習に行きます。木村からのたよりでは、彼は窮迫の絶頂にいるようです。けれども木村はそこを突き抜けるでしょう。
或る女:2(後編) (新字新仮名) / 有島武郎(著)
磯部から妙義へ登る途中に、西横野にしよこのという村があります。かの惨劇の主人公はこの村の生まれで、前年の冬に習志野ならしのの聯隊から除隊になって戻って来た男です。
綺堂むかし語り (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
細かい差別は分からなかったが、四街道よつかいどう習志野ならしの下志津しもしづなどから来る若い将校や、たまには商用で東京から来る商人、または官庁の役人などと違って、こうした科学者には
縮図 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)