“羅浮仙”の読み方と例文
読み方割合
らふせん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼に見えていたのは羅浮仙らふせん(梅の精)のような佳麗なひとだった。「……さるべきおひとが、こんな深夜もすぎた頃、ひとりでたたずんでいるわけはない」
私本太平記:01 あしかが帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
遠山えんざんまゆを逆立てたさまが、怒れる羅浮仙らふせんのように凄艶に見えた。玄蕃は憎気にくげな歯を見せてせせら笑った。
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
白桃の花の下に立っていると、白桃の花よりは先に風に散ってしまいはしないかと思われるほど弱々しい。唐絵からえ羅浮仙らふせんのように腰がほそくて、着ている被布ひふの紫がつよすぎる。
松のや露八 (新字新仮名) / 吉川英治(著)