)” の例文
保はなお進んで英語を窮めたい志を有していたが、浜松にあった日に衣食を節して貯えた金がまたきたので、遂に給を俸銭に仰がざることを得なくなった。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
医ハソノ好ム所ニ非ズトイフ。某氏ノ子ヲ養ヒ嗣ト為シテ仕ヲ辞ス。嗣子罪アリ籍ヲ削ラルヽニおよビ、家ヲ携ヘテ四方ニ漫遊ス。性はなはだ酒ヲたしなム。獲ル所酒ニク。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
茶山は朝顔の奇品を栽培してゐたが、人に種子たねを与へて惜まなかつたので、種子が遂にきた。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)