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縡
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ことき
ふりがな文庫
“
縡
(
ことき
)” の例文
彼は顔の前に垂れ下った長い髪の毛を振り乱して、ウーンとのけぞったが、そのまま
縡
(
ことき
)
れて、パッタリうしろに倒れてしまった。
悪魔の紋章
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
匕首
(
あいくち
)
かなんかで一突きに
刳
(
えぐ
)
られ、あッと叫ぶ間もなく
縡
(
ことき
)
れたのにちがいない。この
穏
(
おだや
)
かな死顔を見ると、その辺の消息が察しられるのである。
平賀源内捕物帳:山王祭の大像
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
いつも行儀の良いのを自慢の父親が、床から三尺もはみ出して寢てゐるから娘の眼に變に映つたのも無理はありません。側へ寄つてよく見ると、首に細引を卷いて
縡
(
ことき
)
れて居たと言ふぢやありませんか
銭形平次捕物控:218 心中崩れ
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
血の痕を辿って見ると、いちど土蔵の扉のところまで這って行って土扉に手をかけたが、力つきてまた蒲団のところまで戻ってきてここで
縡
(
ことき
)
れたのらしい。
顎十郎捕物帳:18 永代経
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
縡
漢検1級
部首:⽷
16画