“絜矩”の読み方と例文
読み方割合
けっく100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それは面目めんぼくがなかったからである。絜矩けっくの道をしんに書していた抽斎をさえ、度々忍びがたき目にわせていたからである。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
大道廃有仁義だいどうすたれてじんぎあり」といい、「聖人不死せいじんはしせざれば大盗不止たいとうはやまず」というのも、その反面をゆびさして言ったのである。おれも往事をかえりみれば、ややもすれば絜矩けっくの道においてくる所があった。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)