“範綱”の読み方と例文
読み方割合
のりつな100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「あいや、卒爾そつじでござるが——」と、並木の下で、ばったりと会った範綱のりつな宗業むねなりの兄弟に、すこし息をきって、唐突に、たずねた。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そうして、六条の範綱のりつなやかたまで、一息に来たが、折わるく範綱は後白河法皇の院の御所へまかり出ていて、まだお退がりにならないという。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
範綱のりつなは、すこし疲れた筆をおいて、しょく丁字ちょうじった。どこからか入る濡れた風には若葉のにおいがして、この雨上りの後に来る初夏が思われる。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)