節奏リトム)” の例文
しかも時代の変遷はおのずから節奏リトムの変化を促し、旋律メロデイは同じでも、拍子テムポオが速くなる。
『新訳源氏物語』初版の序 (新字新仮名) / 上田敏(著)
節奏リトム舞踊ダンス擬容劇ミイムの女王。
従ってこの新訳は、みだりに古語を近代化して、一般の読者に近づきやすくする通俗の書といわんよりも、むしろ現代の詩人が、古の調ちょうを今の節奏リトムに移し合せて、歌い出た新曲である。
『新訳源氏物語』初版の序 (新字新仮名) / 上田敏(著)
つまりこういう作中の名句には、王朝の世の節奏リトムがおのずから現われていて、殊に作者の心から発しる一種のしなやかな身振ジェストが、読者の胸をでさするために、名状すべからざる快感が生じるのである。
『新訳源氏物語』初版の序 (新字新仮名) / 上田敏(著)