立場茶屋たてばぢゃや)” の例文
源八郎は番場宿ばんばじゅく立場茶屋たてばぢゃやに入って、夕飯の前に一杯飲むことにした。客はほとんど満員の有様なので、ようやく庭の隅の方の腰掛に席を取った。
怪異暗闇祭 (新字新仮名) / 江見水蔭(著)
この人まことに色の白い好男子で年輩も若かった所為せいか旅役者と見誤まられ、立場茶屋たてばぢゃやに於きまして馬子の丑五郎というものに喧嘩を売りかけられます。
ぐうたら道中記 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
茶屋というのは立場茶屋たてばぢゃやのことで、町から街道へ出る棒端ぼうはなには、たいがいあるものでございます。
犬神娘 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
竹田街道の立場茶屋たてばぢゃやの変事も、何事もなく済みまして、無事わたしたちは伏見ふしみに着きました。
犬神娘 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)