碌々ごろ/\)” の例文
たゞ碌々ごろ/\してゐると見られると、また俺は務めに追ひやられるおそれもあるのさ。——務めは、向方で御免だし——
夏ちかきころ (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
學校は勝手にめて來るし、あゝして毎日碌々ごろ/\してゐて何をする積りなんですか。
鳥影 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
杉田は、仕事は彼の父とは別らしかつたが、同じ町に自宅があるのに何時でも其処の家に来て、何となく碌々ごろ/\としてゐる風だつた。むしろ彼の方に近い年輩だつたが、全く父の友達だつた。
F村での春 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)