真日中まひなか)” の例文
旧字:眞日中
真日中まひなかで、土橋にも浜道にも、人一人通りません。が、さすがに少し風が出ました。汗が引いてスッと涼しい。
甲乙 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
真日中まひなかに天下の往来を通る時も、人が来れば路を避ける。出会いであえばわきへ外れ、遣過やりすごして背後うしろを参る。が、しばしば見返る者あれば、煩わしさに隠れおおせぬ、見て驚くは其奴そやつの罪じゃ。
草迷宮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)