真境しんきやう)” の例文
一挙手一投足の末に至るまでこのわれ」が認識しつゝ絶えず過去へ繰越くりこしてゐるといふ動かしがたい真境しんきやうである。だから其処そこに眼を付けて自分のうしろを振り返ると、過去は夢どころではない。
点頭録 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)