盗人心ぬすっとごころ)” の例文
たった一時ひとときでも善人になってぼうとした処だったから掴まったんで、盗人心ぬすっとごころを持った時なら、浅草橋の欄干てすりんで、富貴竈ふうきかまどの屋根へ飛んでも、旦那方の手に合うんじゃないと、太平楽を並べた。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)