痴呆うつけ)” の例文
旧字:癡呆
山々の段々畠に棚引く菜種、蓮花草の黄に紅に、絶間なく揚る雲雀ひばりの声に、行衛も知らぬ身の上を思ひ続けつゝ、幾度となく欠伸し、痴呆うつけの如くよろめき行くさまひとへに吾が生胆いきぎもを取られたる如し。
白くれない (新字新仮名) / 夢野久作(著)
痴呆うつけのような返辞をすると
宮本武蔵:05 風の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)