疇昔きのう)” の例文
ふるに俊雄はひたすら疇昔きのうを悔いて出入ではいりに世話をやかせぬ神妙しんびょうさは遊ばぬ前日ぜんに三倍し雨晨月夕うしんげっせきさすが思い出すことのありしかど末のためと目を
かくれんぼ (新字新仮名) / 斎藤緑雨(著)
それに加えて、わたくしはにわかに腸を病み、疇昔きのうのごとく散行の興をほしいままにすることのできない身となった。またかつて吟行の伴侶であった親友某君が突然病んで死んだ。
放水路 (新字新仮名) / 永井荷風(著)