男体なんたい)” の例文
旧字:男體
折り重なる日光の山々、男体なんたい女体にょたい、太郎山、丸山などが、秋の空気の魔術か、今日は、眉にせまるように近々と望まれる。
丹下左膳:03 日光の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
この湖水は径二マイル、一方をめぐるのは一千五百フィート、あるいはそれ以上の急な山々で、北には有名な海抜八千フィートの男体なんたい山が湖畔から突如急傾斜をなして聳えている。
男体なんたい女体にょたい二つ並んで水と空の間にゆったりと立った筑波が、さながらに人のようで、またさらに二親ふたおやのように思われて、其のゆったりとしてやさしく大きく気高く清い姿がなつかしくてなつかしくて
漁師の娘 (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)