玉壺春ぎょっこしゅん)” の例文
と、ここに好漢おとこ同士の刎頸ふんけいの交わりがまた新たに結ばれ、銘酒“玉壺春ぎょっこしゅん”の泥封でいふうをさらに二たかめも開いて談笑飽くなき景色だった。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
玉壺春ぎょっこしゅん”やら金鱗きんりんの鯉やらで、ゆうべもあれで、したたかに飲み、そして食べてもいたのだろう。……そのせいか明け方から彼はシクシク腹痛を覚えていた。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
宋君そうくん。ご存知でしょうが、ここで飲ませるのが、純粋な江州産の銘酒めいしゅですよ。つまりこの芳醇ほうじゅんですな。天下の酒徒なら“玉壺春ぎょっこしゅん”の名を知らぬものはありません。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)